南極の図書館

ペンギンが寝ていた…。

親しき仲にも礼儀あり

一つ前のプロジェクトで、隣のチームでリーダーをやっていた人と二人で飲んだ。
隣のチームでお互いリーダーだったので、お互い無理難題を言いつつも一緒に戦った仲間だ。


そんな彼に「君は少し礼儀が足りないところがある」と怒られた。
怒られたというか、ケンカを売られた。
「君は変わらないね。そんなことを言うなら、君とはもう二度と一緒に仕事はしたいと思わないし、今日もつまらないから帰るよ」と。


これには面食らった。
と言うのも、まず、酒の力があるとしても、これは本音だろうと確信が持てたからだ。
薄々、自分でもわかっていた。


同じプロジェクトをやっているとき、私は彼に無理難題を何度も言い、しかもその態度と言ったら「もちろんやってくれるでしょ、できないの?」というような物言いだった。
そして、既に遠く離れた関係の彼に、今日も私はそういう態度を取っていた。
「へぇ、今はそうなんだ?でもそれくらいやれないとダメでしょ」そういう物言いだった。
それは彼が本当にできる人間だから、それくらいのプレッシャーはむしろ心地よい部類なのではないかという、勝手な妄想の産物だった。
そして彼は、静かに怒った。


もちろん私が悪いので謝罪した。「勘違いしていたところがあった、申し訳ない」と。
そして、その後も2時間以上、二人で話した。
大体は当時のことを話していたのだが、こう言われたときは、なんとも言えない感情になった。

「あのプロジェクトで君が一度でも間違ったことを言ったら、それをきっかけに怒ろうと思っていたんだけど、とうとうプロジェクトが終わるまで君は間違ったことを一度も言わなかった。だから何も言えなかった」

「頼み方が悪いって言えば良かっただろ?」と言ったら「それじゃオレがバカじゃないか」と。
つまり、彼の中のルールの一つを、私は踏み外さなかったらしい。
それが幸せだったのか、それとも不幸だったのかはわからない。
ただ、私は彼という人間を理解していなかった。その点に関しては、心の底から申し訳無いと思う。


忘れないよう、書き留めておく。