南極の図書館

ペンギンが寝ていた…。

ドミニオン、初心者を抜けるために意識すること。後編

とうとうというか、今更というか、web R25でも紹介されていました。


では、ドミニオンについて、前編に引き続き。

今回の対象は、そんな「知識はあるしそれなりにプレイしてるんだけど、どうも(自称)中級者になれず、もやもやしてる人」です。
私自身が「最初からこれを意識しておけば良かったな」と後から気付いたことを中心に、つらつらと書いていきます。

はじめに

対象:初心者以上中級者未満の方。
目的:基本を知り、ドミニオンを頭を使って楽しめるようになること。
前提:ベースの25種類から「完全ランダム」でアクションを選び、3〜4人でプレイすることを想定している。

用語:
・「コスト」カードを買うときの値段
・「コイン」金、銀、銅それぞれのカード
・「仮想コイン」アクションカードで追加できるコイン
・「サプライ」実際に使う10枚のアクションカード

目次

・「前編」のエッセンスを再確認する。
・4人プレイは別物と考える。
・「アクションの関連」について、例から考える。
 例1:村+鍛冶屋
 例2:祝祭+書庫
 例3:玉座の間+市場
・有名な戦術を分解する。(礼拝堂、庭園)
・最後に
・参考にしたサイト様

「前編」のエッセンスを再確認する。

「ゲーム開始時の目的は金カードを3枚程度集めること」
「最初の2ターンで1枚買い、2枚目は3〜6ターン目に買う」
「アクションカードに上下はない。状況への関連の有無しかない」

4人プレイは別物と考える

「はじめに」で「3〜4人でプレイすることを想定している。」とあっさり書いているが、実は別物である。
2人プレイと3人プレイは属州4枚、4人プレイは属州3枚を各自が取ると引き分けになる、つまり狙う枚数が違う。
アクションカードも4人の場合は一種類を4枚買うのはなかなか難しい。また、3枚切れを狙いやすい。
つまり方針が変わる。

「4人プレイは得点カードの買い始めが早い戦術を選び、2〜3人プレイでは最後に失速しないような戦術を選ぶ」

「アクションの関連」について、例から考える。

前提

本題の前に、前提を説明する。

・コインプレイのデータ。
コインプレイで、10ターン目から属州を買いにいった場合、17ターン終了で属州が3枚になるパターンが多い。
よって「17ターンで属州3枚買えるかどうか」は常に目安とする。


・3,4ターン目の確率
1,2ターンで買ったものが同時に来るのは約30%の確率。
1,2ターン目に「銀+鍛冶屋」のとき、金を買える確率はそれぞれ39%程度。


・私の意見
本エントリーでは理由を述べていないものもあるが、はじめに私から言っておきたいこと。

初心者は、基本的に村は買わない方が良い。
魔女と民兵と庭園、どれも無いサプライは運勝負である。
アクションカードの性能はコスト4とコスト5の間に大きな壁がある。
はじめに

「アクションカードに上下はない。状況への関連の有無しかない」を掘り下げて考える。
アクションは実は全て「関連」からしか評価できない。
誰もがカードを語る際に「〜〜のときはAカードが強い」「序盤はBカードが強い」など、条件をつけて話すことがその証明となっている。
常に強いカード、常に弱いカードというものは存在しない。


少し具体的に言うと、カードは他のカードとの組み合わせで評価される。
「序盤」というのは言い換えれば「銅を7つ、地所を3つ持っている状態」のことであり、
「終盤」は「デッキは合計25枚程度で、8金を揃えるためにある程度揃っている状態」である。
そして「関連」はドミニオンのゲーム要素そのものであるから「仮想コイン」「購入回数」「アクション回数」の3つの要素から考える。


考えるための例は、いろいろと考えた結果、以下を満たすものを例1に持ってきた。
・現実的なもの
・アクション+2があるもの
・購入回数を意識するもの
・できる限り有名なもの
・簡単そうに見えて難しいもの
・できるだけ派手なもの

例1:村+鍛冶屋

早速だが、公式のFirstPlayで可能であり、2chのスレでも話題に上がることがあった「村+鍛冶屋」について。
メインのコストが3+4で手軽であり、人気があるらしい。
シナジーを抽象化すると「とにかく手札を増やしていく」となる。


はじめは村と鍛冶屋とコインカードのみ購入することを想定して考えることにする。

村と鍛冶屋とコインだけ買ってみる
効果:
村は仮想コイン+0、購入回数+0、カードは引き直しで現状維持。アクション+2。
鍛冶屋は仮想コイン+0、購入回数+0、カード+2枚。
村+鍛冶屋で、仮想コイン+0、購入回数+0、カード+2枚(ドロー4枚)。


見ての通り各1枚では全く意味がない。
恩恵を受けるためには「村と鍛冶屋を3枚ずつ持つのが最低条件」となる。
それ以下の枚数を買うくらいなら村を完全に切るべき。
3枚以上買った場合の評価は以下の通り。

メリット  :3枚ずつあれば適度に繋がり手札が11枚になる。また、アクションがあふれるので拡張性が高い。

デメリット :仮想コイン+0、購入+0、他プレイヤーより明らかにコインが買えない。

使用感   :開始10ターンで、村と鍛冶屋を3枚、残り4枚はコイン購入するパターンを考える。
       残り4枚は最高で「銀金金金」で、運が悪ければ「銀銀銀堀」などとなる。
       運がよければ13ターン、悪ければ18〜20ターンほどで属州が3枚になる。
       開始10ターンで村5鍛冶屋4金1もアリだが、上と強さは変わらない。


10回程度この戦術でやったのだが、あまり強いとは思えなかった。(3人プレイ)
以下に属州を3枚買うまでの購入履歴を紹介する。

ゲーム1:鍛、村、鍛、村、鍛、村、銀、金、金、金、属、属、領、属で14ターン。
ゲーム2:貯、鍛、銀、鍛、村、貯、鍛、銀、鍛、村、金、村、属、金、属、村、属で17ターン。


14ターンで買えたのは運が良かっただけで、平均は17~20ターンとなるイメージだった。

弱いので改良する

強いとは思えなかったので、戦術の改良を試みる。
この例での強みは最初に書いたとおり「手札を増やす」ことだが、弱みは何か。弱みを挙げて消していくことにする。
上から順番に、気になる弱みは4つある。

A:遅い。
 村は結論から言うと触媒であり、単独ではコストにならないため、コインのみのプレイヤーより総じて遅い。
B:安定しない。
 最初の5枚に村が無いと終わり。
C:購入回数が増えない
 常に1つしか購入できないため、9コスト以上は全て無駄になるし、小回りが利かない。
D:決め手が無い。
 属州2枚買いしたい

それぞれの対処を考える。なお、サプライが「FirstPlay」なら全てに解決することが可能である。
順番に。


A:遅い
1,2ターン目に工房を買う。または改築を買って地所を変換する。
これが可能なのは、村も鍛冶屋も「4コスト以下」であるから。
サプライに庭園があるとき以外で工房が強みを発揮する、数少ない状況となる。


B:安定しない
貯蔵庫を買う。できれば2,3枚欲しい。
中盤以降に貯蔵庫があって村が無い場合は、鍛冶屋があっても4枚交換する。そこで貯蔵庫か村を引かないことには何も無い。
それだけで随分安定感が増す。


C:購入回数が増えない
市場を買う。Dにも繋がるが「改築」を買っておき、工房を市場に変換するのもオススメ。


D:決め手が無い
 大量アクションを使うという特徴を利用し「改築」を1〜2枚入れ、金を属州に変換する。
 例えば、コインは金を一枚だけしか買っていない場合、デッキを手札に全て引くと銅7+金1となっている。
 ここで金を属州に改築し、残った7コストで金を買えば、次のターンに同じことができる。
 大抵は市場が入っていたり、金が2,3個入ってから属州を狙いに行くので、安価で2枚買いや3枚買いができる。


上の対策を全て意識して何度か対戦した。(3人プレイ)
改築に使ったカードは記載していない。目安として10ターン目に10と記載した。


ゲーム1は理想的な配分で進んだ。
ゲーム2は市場を多めにし鉱山も入れてみたが、強さとしてはあまり変わらない印象。
ゲーム3は村と鍛冶屋を多めに、属州を遅めに買ってみたが、ペースはゲーム1の方が理想だ。

ゲーム1:築、工、鍛+村、鍛+村、村、市+鉱、鍛、築、銀+貯+鍛、市(10)、金+鍛+村、金+村+属+貯、属*3、属+領*2で14ターン
結果  :コインが銅銀金で5-0-1、得点が地領属で1-2-4、属*4、貯*3、村*5、鍛*4、築*2、市*2

ゲーム2:築、工、鍛+村、村+貯、鍛+村、鍛+村、築、築+金、貯、村+属(10)、市+貯+属、貯+金、市+村、貯+属、貯+属
結果  :コイン3-1-3、得点3-1-5、貯*1、村*5、鍛*4、築*1、鉱*1、市*3

ゲーム3:工、築、鍛+村、村、村、鍛+貯、鍛+村、鍛+貯、村、市(10)、鍛+市+村、金*2+鍛+村、築+金*2、属*3+金+鍛、属*3+地
結果  :コイン7-0-1、得点3-0-6、貯*2、村*7、鍛*6、築*2、市*2
例1「村+鍛冶屋」の結論

村+鍛冶屋しか買わないと、途中で示したA〜Dまでの弱みと言うものが出てくる。
今回はその弱みを全て解消できる、強いデッキを作ることができるパターンだった。
結果として考え付いた「村+鍛冶屋+貯蔵庫+改築+市場」は強いと言っていいと思う。
どれかが欠けた場合も考え方は同じ。フォローできるカードを自分で見つければ良い。


注意として、4人プレイでは村が2枚以下しか買えない場合もある。
村は最低3枚、できれば4枚欲しい。少ないと恩恵が受け辛いことを覚えておく。


同じような考え方で、すべてのカード、すべてのアクションについて考えることでドミニオンは今以上に楽しむことができると思う。

例2:祝祭+書庫

次は「村+かじ屋」と思想が同じように見え、実は全然違う組み合わせ。
シナジーを抽象化すると「カードを減らしてから7枚に戻す」となる。
例1と同様にチェックする。

効果:
祝祭は仮想コイン+2、購入回数+2、アクション+2
書庫は仮想コイン+0、購入回数+0、カードを7枚にする。アクション+0
祝祭+書庫で、仮想コイン+2、購入+2、カード+2枚(ドロー4枚)。

メリット :祝祭単独でも銀に「購入+」がついたものとなるので、安定感がある。
      書庫単独で来た場合も効果が高い。鍛冶屋よりアクションを引かずに済む分強い。
      なお、「鍛冶屋より書庫が強い」のは単独のときの話で、例えば「村+書庫」などは相性が悪い。
デメリット:序盤に5コスト揃わないときに何を買うかが難しい。6コストのときに金と迷う。
使用感  :購入回数とアクションも増え、書庫ではアクションを選べるため楽しい。
      デメリットで書いた点の対処で腕が問われる。例えば6コストで貯蔵庫3枚という選択肢もアリ。


1枚ずつでも効果はあるが、強みを出すなら「祝祭5枚、書庫2枚」ほど欲しい。
注意としては、相性が悪いカードが多い。
→鍛冶屋、研究所、議事堂、村あたりはコスト対効果が悪くなる。
礼拝堂とも相性が良い。


対戦ログは一つしか残っていなかった。16ターンで属州5個。(3人プレイ)

ゲーム1:泥、礼、祝、貯、祝、間、書、祝、貯、祝(10)、無し、書+祝+貯、属+金、属、属、属*2
結果  :金*1、属*5、礼*1、貯*3、間*1、祝*5、書*2

最初の泥棒は他者の礼拝堂へのけん制の意味も含めて。
銀を何枚か取ったが、それも合わせて終盤に全て捨てた。


個人的に、手軽で一番気に入ってる戦術である。

例3:玉座の間+市場

最後に。Tips的なものなのだが、紹介する。
市場と書いたが、アクションカード+1なら何でもよい。
「玉座の間とアクション+1カードでアクション+2を実装する」という小技である。


ベースデッキでは「村」か「祝祭」が存在しない場合は綱渡りをするようなコンボをするしかない。
この方法はアクション好きプレイヤーの最後の手段で、研究所か市場があるなら狙ってもよいと思う。
例えば「市場、市場、市場、玉座の間、市場、鍛冶屋、貯蔵庫、貯蔵庫、玉座の間、鍛冶屋」など。(仮想コイン+5と11枚手札)


探偵と貯蔵庫でもできるが、勝つのはなかなか難しい。
とはいえ長期戦になった場合は勝ち目があるし、何より印象に残るので狙ってもいいかもしれない。
長期戦を狙うということで、魔女と民兵はあったら入れて良い。


ベースデッキでは決して強くは無いが拡張も見据えると重要な手段になるのではないか。
ということでまとめ。

アクション+1カードに玉座の間を使うことで、アクション+2となる。
拡張が出るごとに玉座の間は自動的に強化されていく。(※)

※アクションカードが増えると単純に手段が増えるという意味です。
 私は拡張をやりこんでるわけは無いので、弱体化してたらすいません。悪しからず。



有名な戦術を分解する。(礼拝堂、庭園)

随分長くなったのと、今までの内容で「考え方」のようなものは伝わったと思うので、箇条書きだけ。


・礼拝堂はコインを買わなければならないというわけではない。
・礼拝堂と金貸しが両方ある場合は、金貸しの方が良い場合もある。
・庭園で重要なのは「何人が庭園メインのプレイをするか」である。

最後に

説明したかったけど、初心者向けでは無いと思い、まだ書いていないもの。


・魔女、民兵があるサプライについて
・庭園があるサプライについて
・ヨセについて


いつか書きたいが、次は拡張について書くかも。。。


長々と読んでいただきありがとうございました。