南極の図書館

ペンギンが寝ていた…。

これからの「正義」の話をしよう——いまを生き延びるための哲学/マイケル・サンデル

各方面で取り上げられているが、今回はこちらから。

サンデル氏の発言は、何に裏付けられているのか。それを考えながら読むのが良いと思います。


ほぼこちらからの引用です。
http://bizmakoto.jp/bizid/articles/1009/16/news038.html


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ハーバード大で政治哲学を教えるサンデル教授が8月末に来日、東京で2回の“出張講義”を行った。学生との対話形式で進められる講義にはブロガー・小飼弾氏も参戦。2時間の「白熱教室」とはどのような内容だったのか? 本記事で詳しくお伝えしよう。

 哲学の本としては異例の売れ行きである、『これからの「正義」の話をしよう』をご存じだろうか。筆者のマイケル・サンデル氏は政治哲学を専門とする学者であり、講義の名手として知られている。サンデル氏がハーバード大で担当している講義「Justice(正義)」は1万4000人を超す履修者を記録、あまりの人気ぶりにハーバード大では建学以来初めて講義を一般公開することを決定。その様子はテレビ放映されたほどだ。
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「自分の子の入学を条件に、多額の寄付をすること」について、dankogaiはこう言った。


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ダン 「ダンといいます。私には本当に娘が2人いるのですけれど……私なら、寄付をしてぜひ自分の娘を入れたいですね! その学校の校長の立場に立ってみましょうか。2000万ドルの寄付があったら、定員数よりも、もっとたくさんの学生を入れられますよね。試験で入るはずだった人数は全部入れた上で、私の娘を入れればいい。そうすれば、代わりに落ちる子はいません。そして、寄付金を使って施設を増やしたり、良くしたり、新しく先生を雇ったり……寄付金のおかげでもっとよい教育ができるようになるでしょう? 誰も損はしない。むしろ得をするのだから、いい提案のはずですね」
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はずですね。
しかし、反対意見は出ます。
品格は?
ルールは?
公平とは?


サンデル 「今までの議論をまとめてみましょう。チケットなど娯楽については、あまり反対がいないようでした。市場が成り立ってさえいればいい、と。逆に医療は反対する人が多かった。教育はその中間に位置するようでした。医療など、命や人間の繁栄に関わることは、市場で売買することを何でもよしとしてはいけないということですね」


私は違う考えですが、それが私の正義なんですね。

「正義」「公正さ」から、コントロール、支配、権力。さらに、美徳、野心、あるがまま、といったキーワードで講義は続きます。


 人間の善、美徳を尊重すべき。これはリストテレスの考え方です。正義とは美徳であると言うこと。私たちは、この最後の点をよく見落としがちです。
 今日は、市場とテクノロジーについて議論しました。表面をなぞっただけですけれど、それでも難しかったですね。市場の道徳的な限界をどこに見るのか。技術の適切な利用の限界はどこにあるのか——これからますます問題になっていくと思います」
 サンデル教授がこう語り終えると、会場には大きな拍手がわき起こった。学生たちはみな立ち上がり、しばらくの間拍手が鳴り続けていた。