南極の図書館

ペンギンが寝ていた…。

スケジュールの引き方

私は先週まで、こじんまりした3人のサブチームで管理をしていたのですが、めでたく終了しまして。
今週からはまた別のタスクを別の人とつぶしています。(3人でやってますが私が一番下っ端です)


そんな中でマネージャに呼ばれたのですが、先週まで一緒にやっていた後輩の作業量が問題になっている、ということ。
さっぱり意味がわからないので、よくよく聞いてみたところ、家に帰らないで仕事をしていると。
そしてこのままでは今日も帰れないと。そんな状況のようです。
そこで、スケジュールの調整と進捗管理を私にやってくれ、ということでした。
この後輩、私もマネージャもそろそろ一人でやれるだろうと送り出したわけですが、残念ながらそうは行かなかったようです。


ということで、線の引き直しから始めました。
現状のスケジュールを見ると1日毎にゴールが具体的に決められていますが、それは平均3人日程度の作業量となっています。
「これはないな〜」と思いいろいろと聞いていると、相手が「この日にコレが終わらないとプロジェクトとして問題だ」などと言って、ごりごり決めてしまった様子。
よくある話だな、と思いつつ以下のようなアドバイスをしました。


そもそも、意識しなければならないことは2つあります。
「やらなかった場合にどうなるか考える」
「最終的なスケジュールは担当ではなくマネージャが決めるものだ」
これを意識していればあまり問題は無いように思います。


「やらなかった場合にどうなるか考える」とは、
・本日分の作業が終わらないとプロジェクトは中止になるか。
・それをやらなかった場合、困るのは誰か。
・最終的に、会社間で誰が誰に怒られるか。
・怒られたあとのリカバリー策は、誰が何をすることになりそうか。
などと予め考えることです。
大抵は、プロジェクトは中止にならないし、困るのはマネージャだし、怒られるのもマネージャですね。
そして、本当にクリティカルな案件だったら、リカバリーのために追加要員がくるはずです。


次に「最終的なスケジュールは担当ではなくマネージャが決めるものだ」と考え、利用します。
マネージャが決める理由は、単純に人のアサインが絡むからです。
現実的に無理なスケジュールが担当者レベルにおりてきた場合(今回のように)はエスカレーションすべきです。
例えば、電話がかかってきて、こんなやりとりになったとしましょう。


「本日10個予定ですが、ちゃんと終わりますか?」
「おそらく本日は5個まで完了できると思います。」
「え?じゃあもう5個はどうなるの?」
「明日行う予定です。」
「それは許されないよ。予定通りにやってください。」


ここで「わかりました」と言うとハマります。
もしできたとしても、相手の望みをかなえられる期間は2、3日でしょう。今回のように。
こんなとき、返答する手段はいくつもありますが、基本的にはそのまま言いましょう。


「担当としては、本日可能なのは5個、としか言えませんが、それで厳しいのであれば○○(マネージャ)と調整していただけますか?
プロジェクト全体としての、リソースの話になってしまいますので。」


あとは何を言われても、現実としてできるものがこれくらいで、それが受け入れられないなら上長と調整してもらう、と言います。
「だって君がやれるって言ったんだろ」と言われるなら「実際作業をしたところ、見積もりよりも時間がかかることがわかりまして」と謝ります。
見積もりミスとかバカとか罵られるのは事実なので耐えましょう。
ちなみに、私はそういう対応をして「わかった上長出せ」と言われたことはありません。
自分で妥当と思われるスケジュールを出して、あとはご相談、なんとかなるものです。


ただし、前提として
「お互いのために、一番良い線を引きましょう」
という気持ちは大事。
そういう気持ちがしっかり相手に伝われば、大抵は穏便に終わります。


あとは、本人には言わなかったけど、大事な要素が一つ。
自分にはいつも言い聞かせていますが、


「未熟な人間にプロジェクトを左右する案件が任せられることは無い」


私もよく「これが今日終わらないと大変なことになるんですよ」なんて脅されることがありますが、
マネージャがまともな人間なら、そういう大役はエースに任せるものです。
常に「これが失敗したらどうなるか」としっかり考えれば、その作業のレベルやプライオリティは自ずとわかります。


とはいえ、最近は年に一度くらい「大役」が来たりするのですが。