南極の図書館

ペンギンが寝ていた…。

2010年を振り返るために。田原総一朗「Twitterの神々」

はてな年間100冊読書クラブ、3冊目。
知っての通り、田原総一朗の司会やインタビューは切れ味鋭い。
本書は田原総一朗のインタビューが軸になっている。まずは目次を見て欲しい。

目次

第1章 ツイッター概論
第2章 田原総一朗×「新時代のカリスマ」たち
 1.三木谷浩史
 2.佐々木俊尚
 3.津田大介
 4.上杉隆
 5.堀江貴文
 6.夏野剛
第3章 ツイッター激論 シンポジウム
 田原総一朗佐々木俊尚津田大介、長谷川幸洋

内容

本書は、メディア、IT、政治の分野におけるトップランナー達へのインタビューである。
2010年は本当にいろいろな出来事があった。(電子書籍、iPadスマートフォンや、Youtube流出、政治問題など)
本書はそんな2010年を振り返るのに最適な一冊だ。


インタビューの中身は、思想や妄想の話ではなく、現実からスタートする。
下記のような事実を元に、さてどうするべきかと語られる。
・JTBは社員が3万人。楽天トラベルは250人だが「国内宿泊人数」で勝っている。
・スティーブンRコヴィーは「7つの習慣」の版権を引き剥がして直接Amazonで売るようにした。
・政治と金について、田原さん自身が田中角栄からお金を渡されたときの話の詳細が語られる。
・携帯がいきなり高くなった理由は、07年12月に総務大臣が「なるべく定価で売って、通信料金を安くしろ」とビジネスモデルを指導したから。


また、ホリエモンのインタビューはやはり面白い。
なぜ潰れたライブドアを買ったか、近鉄を買おうとしたか。そこからプロ野球の仕組みについても言及する。
そこで 「ねえ、なんで三木谷さんや孫さんは成功して、堀江さんは失敗したんですか」 なんて言えるのは田原さんくらいだろう。
その後、もう有名になった「放送局は、携帯電話会社の1/10以下の電波料しか払っていない」という話や、ライブドア事件の4億円の話も詳しく語られる。


夏野剛さんのインタビューも、名刺を貰ってすぐ「なんでiモードは大失敗したんですか?」と始めるところはさすが。
夏野さんはしっかり「大成功ですよ。」と返し、本題に入る。